(原文はB5判 縦書き3段組み)
東 京 凌 霜 謡 会
◇出席者
高田小園(大5故透夫人)、岡田茂義・よし子夫人(昭4)、松山緑(昭5)、石井千澄、
藤田寿雄(以上昭7)、大久保治一(昭11)、吉野正二(昭12)、渡邊藤四郎、戸野本
時彦、荒田久子(耕一夫人・以上昭13)、田中秀孝、四方常義(以上昭23)、瀧野晋
(昭28)、大角征矢(昭29)
▽・・・・第四一九回・十月二十四日(土)
午後一時、於銀座・交詢社
渡 邊
雨 月 大久保 吉 野
藤 戸 渡 邊 大久保
田 中
田 中
江 口 吉 野 戸野本
荒田夫人
通小町 高田夫人 渡 邊
鵜 飼 岡 田 田 中
渡 邊
▽・・・・第四二〇回・十一月二十八日(土)
龍 田 松 山 渡 邊
実 盛 高田夫人 四 方
吉 野
(独吟) 鐘之段 藤 田
定 家 石 井 渡 邊
大 角
戸野本
橋弁慶 吉 野
大 角
船弁慶 大久保 戸野本
渡 邊
附祝言
▽・・・・第四二一回・十二月十九日(土)
午後一時、於銀座・交詢社
戸野本
和布刈 渡 邊 吉 野
松 山
鉢 木 四 方 岡 田
渡 邊
葛 城 松 山 高田夫人
田 中
巻 絹 大久保 大 角
猩 々 岡 田 藤 田
▽・・・・十一月十五日、高田夫人はご主人透様の二十七回忌追善会を東京・青山の銕仙会舞台
にて催され、当会は初番に「雨月」の素謡をシテ松山、ワキ石井、ツレ渡邊、地謡は
岡田夫妻を始め大久保、戸野本、田中、瀧野、地頭大角の面々で手向けました。
高田夫人は最初に「誓願寺」の仕舞、続いて素謡「摂待」のシテ、そして小鼓一調
の「籠太鼓」を打たれるなど、九十歳を越える催主として心身ともにお疲れあるべ
きところ、ご立派にお勤めなされました。その他教えておられる人達の舞囃子、仕舞、
独調等が十数番、お素人個人の催しとしては他に例を見ないもので、凌霜の我々と
しては大いに誇りであります。
(大角 記)