(原文はB5判 縦書き3段組み)
恒例の謠会を六月三十日（日）、松泉館舞台（阪急六甲北、若林邸内）で開いた。参加者は
十六名で、遠く東京から大角征矢氏（昭29経）の参加があり、新たに大道一雄氏（昭35経Ⅱ）
を迎え、若林家当主の若林邦昌氏や故西直彦氏夫人西公子様の参加があり、遠く広島から常連
の香川義行氏（昭3）も元気なお姿を見せて下さった。
悲しいことは、この一年間に本会の重鎮であった吉岡篤三氏（昭5）と、稀にしか出演され
なかったが林一馬氏（昭8）が死亡されたことで、番組に「融」を組み込んで両氏への手向け
とし、また会の終了後に開いた懇親会の劈頭に黙禱を捧げた。
夜来の雨に洗われた青葉の薫る庭園に囲まれた舞台で、素謡九曲、独吟一曲、仕舞二曲をこ
なし、少憩の後懇親会に移った。若林家の御ご芳志の生酒「篁(ﾀｶﾑﾗ)」に和やかな気分に包まれ、
同窓・同好の誼みを深め、次回を約して散会した。
出席者および番組はつぎの通りである。今回も予め地頭を定めて充実をはかったが、番組から地頭名は
省いておく。
〇出席者（敬称略）
香川 義行（昭 3） 伴 健次郎（昭4） 藤井 茂（7学）
生田 八郎（昭 8） 西尾 雄一（昭11） 伊藤 欣二（昭17）
大角 征矢（昭29） 里井三千雄（昭31） 林 哲夫（昭32）
大道 一雄（昭35） 戸次威左武（昭40） 段野 治雄（昭40）
〇番 組
素 謠
養 老 伊藤 欣二 藤井 茂
大道 一雄
通 盛 段野 治雄 戸次威左武
千 手 若林 邦昌 林 哲夫
林 哲夫
独 吟
笠ノ段 大角 征矢
仕 舞
花 筐狂 香川 義行
ツレ 西尾 雄一
猩 々 大道 一雄 段野 治雄
（藤井 茂記)