(原文はB5判 縦書き3段組み)

            東 京 凌 霜 謡 会

◇十月例会=十月十七日(第三土)午後一時より交詢社にて開催。秋の最中で行事の

   多い季節とはいいながら、参加者六名はいささか淋しい会合であった。新しい会員

   の参加が希望される。

     番  組

 小鍛冶   シテ 渡辺藤四郎(昭13    ワキ 岡田茂義(昭4

                                                                     ワキツレ 丸山語郎(大14

                     ツレ 中田あや(故友次郎氏夫人)

 清 経   シテ 渡辺藤四郎        ワキ 三田三郎(大5

      ツレ 中田あや

 松 風   シテ 岡田茂義         ワキ 丸山語郎

 花 筐(後段) シテ 丸山語郎           ワキ 岡田茂義

      子方 岡田茂義

      ツレ 三田三郎

 正 尊   シテ 安村慶次郎(昭4      ワキ 丸山語郎

     祝言 午後五時   夕食をして解散

 

 

十一月例会=十一月十四日(第二土)午後一時より交詢社にて開催。出席者は七名

 で少なかったが、新らしく吉田誠氏が参加された。同氏は昭和十四年卒、長い沖縄勤

 務の後、最近日新製糖を退社された方で、謡は山階信弘師の門下であり、中々の謡い

 手である。

            番  組

 葛 城   シテ 丸山語郎(大14           ワキ 渡辺藤四郎(昭13

      ツレ 安村慶次郎(昭4

 通小町   シテ 高田小園(故透氏夫人)        ワキ 吉田 誠(昭14

      ツレ 渡辺藤四郎

 江 口   シテ 高岡幸彦(昭19                 ワキ 安村慶次郎

 松 虫   シテ 吉田 誠             ワキ 高田小園

 紅葉狩   シテ 渡辺藤四郎          ワキ 三田三郎(大5)

                         ワキツレ 高岡幸彦

     祝言 午後五時  夕食をして解散

     

 

十二月例会=十二月十二日(第二土)正午より、銀座交詢社にて納め会を開催した。

 年末で用事と重ねり欠席者が急増し、参加者は僅か五名であった。このため次のとおり

 三番を謡い納め、本年の幕となった。

     番  組

      ツレ 渡辺藤四郎(昭13

 鉢 木    シテ 吉野正二(昭12)     ワキ 吉田 誠(昭14

                ツレ 渡辺藤四郎

 巻 絹    シテ 安村慶次郎(昭4)    ワキ 吉野正二

      美女 吉田 誠 

      幸寿 吉野正二

      ツレ 渡辺藤四郎

 仲 光    シテ 丸山語郎(大14       ワキ 安村慶次郎

      祝言 午後四時三十分

                                (幹事 渡辺藤四郎記)